動的シミュレーションは、単一の部品設計から始まり車両全体の開発プロセスのなかで欠かせない技術です。さまざまなコンポーネント間の相互作用が、車両の動的挙動と音響挙動などに影響し、その結果として運転の快適性や耐久性としてあらわれます。CAE技術を用いる優位点は、「複雑なシステム挙動の把握」が可能なだけでなく、開発プロセスの中で時間やコスト負荷のかかる、試作部品による物理的なテストよりも前のタイミングで行えることです。開発初期段階でのCAE結果による設計へのフィードバックは、部品の問題点の改善や最適化への貢献度が高いことを示しています。
乗り心地とハンドリング解析
- サスペンション運動
- 乗り心地とハンドリング改善のための、パラメーターチューニング
- テスト結果を考慮した、ダンパ特性定義
- MAMBA (MBSでの接触定義)による摩擦特性を含む洗練されたリーフスプリングモデル
ロードノイズおよびパワートレイン振動解析
- 路面およびタイヤの相互作用
- サスペンションブッシュチューニング
- パワートレインのランアップおよびアイドルシミュレーション
- 乗員の騒音および振動の快適性
車両コンポーネントへの負荷データ生成
- FEMFAT LAB vi を使用して測定された路面負荷のバーチャルイタレーション
- 疲労テストリグのレイアウトの評価および改善
外付け部品およびパワートレインの振動疲労
- モーダル解析
- 適切な振動応答の動剛性解析
- 周波数領域での疲労解析
- ランアップシミュレーションによる耐久解析
連成解析
- マルチボディモデルへの制御モデルの結合
- 操縦安定性のシミュレーション
- ABS 制御を含む運転挙動解析
利用できるソフトウェア
- Abaqus、MSC Nastran (有限要素ソルバー)
- MSC Adams、Simpack (マルチボディシミュレーション)
- MAMBA (接合部の接触現象のシミュレーション)
- MNOISE (音響シミュレーションポストプロセッサ)
- FEMFAT LAB vi (測定に基づいた負荷生成)